2012年4月27日金曜日

建築家と家を建てる その1



Panda House2009
 
所長から、早くも建築事務所らしいブログを書きなさいオーラをじわじわ感じております。
はい、承知しました。
頑張って営業活動に貢献します。

みなさん、家とは「建てる」ものですか?   それとも「買う」ものですか?
設計事務所のスタッフとしては、地球上のすべての人に家を「建てて」いただきたいと思うのですが、まことに残念なことに多くの方にとって家は「買う」もののようです。

なぜ「建てる」ことをせず「買う」人が多いのか。
答えは簡単です。それは、ラクだから。
すでに出来上がっている建て売りの家は、内容と価格を比較しやすいうえに、すぐに住むことが出来ます。
自分で建てることになれば、土地選び、業者選び、設計打ち合わせ、工事と格段に手間ヒマがかかります。だから「買う」のは精神的にとってもラクなんです。

それでもあえて「建てる」人がいます。設計事務所にとって、ありがたい人たちです。
しかし、ここにも大きな壁が。まったくもって残念な話ですが、全員が設計事務所で家を建ててくれるわけではありません。
「建てる」人にも三つのパターンがあるのです。

最も多いのは、ハウスメーカーを選ぶ人です。
きれいな女優さんが、素敵な家でくつろぐCMはよくご存知かと思います。
大企業にこんなに良く出来たCMを流されては、弱小設計事務所としては立つ瀬がありません。

二つ目は地元の工務店さんに「こんな感じで、こんな間取り。予算はこのくらい」とざっくりお願いする昔ながらの方法。
顔が見える会社なので、安心です。
この地元の安心感は、弱小設計事務所としては羨ましいかぎりです。

そして三つ目。ここでやっと、われら設計事務所の登場です。
自分らしい家を、自由な間取りで作りたいなら、迷わずここですよ! 
 と声を大にして言いたいところですが、一般的に敷居が高いのも事実。
初めて足を踏み入れる、料亭みたいな感じでしょうか。行ったことありませんが。

建築家の過去の作品は気に入っても、人柄までは会ってみないと分からない。
もしかして、すごい偏屈かも。気に入らなかったときに、プランを拒否できるのか心配。
さらに前の二つのパターンでは必要のない設計料も別途かかかり、完成までの時間も長くなる。
だったら色々悩まないで、完成品を買ったほうが気がラクかも。
こうして客観的に見ると、設計事務所ってマイナスポイントばかりですね、所長。

いえいえ、そんなことはありません。
みなさん設計事務所で家を建てるメリットは、デザインの良さだけだと思っていませんか。
実は、他にも大きなメリットがあるんです。
それは何か?
続きは、その2で。

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